●17日、中国でこのほど発表された「2013年長江上流聯合科学調査報告」によると、長江上流の漁業資源の衰退は深刻で、一部の貴重な固有種の魚類は絶滅寸前になり、金沙江(長江上流の名称)主流の魚類資源は崩壊の危機に瀕していることが明らかとなった。資料写真。
レコードチャイナ 配信日時:2013年10月18日 7時10分
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「長江の生態系はすでに崩壊寸前」、魚類わずか17種=初の全面的生態系調査で深刻な実態が判明―中国
2013年10月17日、中国農業部・長江流域漁業資源管理委員会事務室が発表した「2013年長江上流聯合科学調査報告」は、長江上流の漁業資源の衰退が深刻で、一部の貴重な固有種の魚類は絶滅寸前になり、金沙江(長江上流の名称)主流の魚類資源は崩壊の危機に瀕しているとして警鐘を鳴らした。
人民網が伝えた。
長江にはジギョ、カラチョウザメ、シロチョウザメ、ヨウスコウアリゲーター、スナメリ、イェンツーユイ、ヤマノカミなど、国家1、2級保護動物に指定される貴重な魚類が生息しているが、その個体数は年々下降の一途をたどっている。
今年6月、同事務室が組織した科学調査スタッフが長江上流域について、湿地生態系、水生生物多様性、環境流、水環境など4つの分野から初の総合的“診断”を実施。
また、3地点を対象に魚類資源のサンプルを採取した結果、長江上流全域の魚類資源保護が深刻な脅威にさらされていることが判明した。
金沙江流域でこれまでに確認された魚類は143種だが、生息地の破壊や喪失が原因で、今回の3度にわたる科学調査のサンプリングではわずか17種の魚類しか確認できなかった。
長江流域水資源保護局の元局長で、長江経済技術学会事務局長の翁立達(ウォン・リーダー)氏によれば、この原因は水域の環境汚染や乱獲による影響以外の主な原因として、流域で行われている無秩序な水力発電の開発が挙げられる。
専門家は、長江上流の生態が徹底的に崩壊するのを避けるため、
国家の関連部門がこの問題を重視し、積極的な措置を取って保護すべきだとして警鐘を鳴らしている。
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レコードチャイナ 配信日時:2013年11月9日 7時50分
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中国の巨大ダム建設ブーム、河川に壊滅的打撃―英紙
●7日、英紙はこのほど、中国のダム建設ブームが河川を壊滅させていると指摘した。写真は三峡ダム。
中国は人類史上かつてないペースで大型ダムを次々に建設している。
その多くは米国の巨大ダム・フーバーダムを上回る規模で、中国の主要河川に建設されている。
現在、中国は巨大ダム建設ブームのただ中にあり、
西南部にはそうしたプロジェクトが「約130」もある。
中国は2020年までに再生可能エネルギーとして発電量を12兆ワットにする計画で、水力発電が主となっている。
政府は巨大ダムについて安全性が高く、汚染もなく、将来的な気候変動の問題も解決可能で、干ばつや水害を減少させ、生活水準を向上させられるとしているが、記事は「中国政府の宣伝は事実ではない」と指摘している。
大型河川をせき止めることによって地震発生の可能性が高まるほか、従前の環境が破壊され、数百万人の生活に深刻な影響をもたらしている。
長江やその支流には100基を超えるダム建設が進められているが、その源流はチベット高原にある。
この地域は海抜4500メートルの不安定な場所に位置し、地震発生の危険性が高いが、カナダの調査会社は2012年に、中国で計画中のダムの半数が地震リスクの高い地区に建設されると指摘している。
ダム建設は生態系を破壊し、流動性の高い水路を死滅させ、動植物にも多大な影響を及ぼしているが、それ以外にもダムに蓄積した化学物質や残留農薬、生活ごみなどを原因とする環境汚染も発生している。
中国国土資源部が2013年に発表した報告書によると、地下水の汚染も深刻で、198都市のうち60%で地下水が基準を満たしていなかった。
ダム建設によって故郷を離れざるを得なくなった人は1600万人に上り、新たにダムが建設されるたびに現地の人の生活に悪影響が生じている。
また、ダム建設で河川をせき止めることによる影響は周辺の国にも及んでいるが、中国政府は国連の河川共有に関する条約を拒否し続け、下流に位置する国との協議もせず、大型ダムを造り続けている。
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レコードチャイナ 配信日時:2013年11月12日 5時10分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=78989&type=0
シャワーの水にも異様な匂い!中国の水問題、大気汚染に劣らず極めて深刻―米紙
2013年11月8日、米紙ニューヨーク・タイムズは中国では水資源の汚染も大気汚染と同様に非常に深刻であると指摘した。
9日付で環球時報が伝えた。
中国の水問題の深刻さは、外国人観光客でもホテルに泊まった際にすぐに気がつく。
水道水だけでなく、シャワーからも異様な匂いが漂う。
のどが渇いても水道水は基本的に飲むべきではなく、用意してあるペットボトル入りの水を飲むのだが、多くの中国人はボトル入り飲料水についても安全性を疑っている。
中国政府の基準では、11年現在で中国国内の湖水やダムの水の半分以上が汚染の影響で人々の使用に適していなかった。
また、4700カ所以上の地下水資源を調べた結果、約5分の3の品質が「相当悪い」または「極端に悪い」だった。
農村部に住む農民の約半数が国際基準に適合した飲用水を飲めない状態だ。
急速で大規模な工業化が希少な水資源にさらに大きな負担をかけた。
飲用水は深刻な汚染の最も顕著な例である。
中国の政策策定者や国民は、環境保護や法律の執行によって問題の緩和を図るべきだと考えている。
しかし、問題の根本は、中国には十分な水資源が存在していないことにある。
中国は世界の人口の約20%を抱えているが、淡水資源を擁する割合は世界の約7%に過ぎない。
米国がミシガン湖だけで世界の淡水の約4%(5大湖合計では約20%)を占めていることと比べると、その差は歴然だ。
中国の代表的な河川は黄河と長江(揚子江)だが、この大河が水問題の深刻さを象徴している。
2つの大河は中国の主要な工業地帯を西から東へ横切っているため、人口が集中する沿海地区へ到達するまでに汚染されてしまい、高度な浄化処理をしてようやく飲用水として使用できる。
もし過去35年間の資源集約型の経済発展が現在何も問題を示していないとしたら、中国政府は成長を促進し続け、考慮すべきより重要な問題が発生した時に成長をセーブすれば良い。
しかし現実には、中国政府は長期の経済成長が残した問題―限りある資源を世界でも非常にまれなレベルにまですでに消耗している―に直面せざるを得なくなっている。
中国は希少な資源の管理方法を変更せざるを得ず、仮に自らが望まないとしても、抵抗不能な必然の力に従わされることになるだろう。
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