●20日、中国74都市において、今年上半期の大気汚染基準値を超えた日数の割合は平均45.2%、主な汚染物質はPM2.5とオゾンであったことがわかった。
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レコードチャイナ 配信日時:2013年9月23日 23時10分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=77049&type=0
74都市で大気汚染基準値を超えた日数の割合は平均45%=多くの都市でPM2.5とオゾン汚染―中国
2013年9月20日、新華社(電子版)によると、中国環境保護省が7月末に発表したデータで、中国74都市において、今年上半期の大気汚染基準値を超えた日数の割合は平均45.2%、主な汚染物質はPM2.5とオゾンであったことがわかった。
中国科学院大気物理研究所の王●思(ワン・ユエスー、●は足へんに夭)研究員は「事実、オゾン汚染は全国的な環境問題となっている」と語る。
関連研究によれば、オゾンは二次汚染物質で、主に窒素酸化物、揮発性有機化合物などの物質が、高温や強い太陽の照射といった気象条件が重なることにより、酸素と化学反応を起こして生成されるという。
長い間、オゾンは地球の生物を紫外線から守ってくれる有益な物質に過ぎないと考えられてきた。
環境保護の専門家によると、大気中の90%以上のオゾンは中高域の成層圏に集中しており、確かに太陽の紫外線を防御し、地球保護の役目をしているが、約10%のオゾンは地表の対流層に集まり、人体の健康に良くない影響をもたらす可能性があるという。
「主にオゾンの強酸化性により、人体の細胞壁が破壊されたり、酸性雨が降って農作物が大規模な打撃を被ったりすることが考えられる」
と北京大学公共衛生学院の潘小川(パン・シャオチュワン)教授は指摘する。
オゾン汚染は国際的な問題で、米ロサンゼルスでは数十年にわたる対策で大幅に改善されたものの、今なお基準値を超える状態だ。
中国は、米国のオゾン単体での汚染とは異なり、PM2.5とオゾンとが相互に作用し、さらに汚染問題は始まったばかりということもあり、状況改善へのハードルはさらに高いものとなっている。
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ANN News 2013/09/30 05:50
http://news.tv-asahi.co.jp/news_international/articles/000013229.html
北京市の大気汚染が深刻化 6段階で最悪のレベルに
北京市の大気汚染が再び深刻化しています。
人体に有害な影響を与えるPM2.5の値は、1立方メートルあたり300を超え、6段階で最悪のレベルとなりました。
29日の北京市内は、朝から大気汚染が原因とみられる霧がかかったような視界の悪い状態が続きました。
北京市の環境保護観測センターによりますと、午後8時時点で35カ所の観測地点のうち、1立方メートルあたりのPM2.5の値が300を超える6段階で最も汚染が激しい「厳重汚染」となった地点が5カ所となりました。
また、2番目に汚染が激しい「重度汚染」の地点は20カ所を超えました。中国気象局によりますと、中国北部の大気汚染は30日以降も続くとみられ、呼吸器に疾患を持つ人は外出を控えるよう注意を呼びかけています。
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サーチナニュース 2013/10/01(火) 12:00
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2013&d=1001&f=national_1001_015.shtml
ウソつけ! 深刻な汚染の最中に「大気は改善」=中国版ツイッター
北京市政府の広報が中国版ツイッター・微博に開設している公式アカウント・北京発布は9月29日、
「北京市の空気は14年連続で改善している」
と伝えた。
北京市で最悪レベルの大気汚染が発生しているなかでの改善発表に対し、中国の微博ユーザーから反発の声が多く寄せられた。
北京発布によれば、1998年から講じてきた200以上の大気改善策によって、北京市の空気中の汚染物質は2012年までに全面的に減少した。
さらに二酸化硫黄や二酸化窒素濃度は国家基準に適合しており、吸入性粉じん濃度も12年に基準に達したという。
しかし、9月29日に大気汚染が悪化し、呼吸器障害などを引き起こす微小粒子状物質「PM2.5」の1立方メートル当たり平均濃度が250マイクロミリグラムを超えるなど、極めて深刻な大気汚染が発生した。
北京市政府の広報が「北京市の空気は14年連続で改善している」と発表する一方で、北京市環境保護観測センターは「大気汚染は深刻だ」としてマスクを着用するよう呼びかけた。
中国の微博ユーザーたちからは
●. 「大気汚染が観測された日に改善の発表をするなんて、まさに“自分も騙し他人も騙す”だな」、
●. 「窓を開けてみろよ! これがお前たちの言う改善の効果だぞ!」
など、怒りの声や批判するコメントが多く寄せられた。
皮肉を込めて批判するユーザーも多く、
●.「ここ数日は重度の汚染が続いているなかで、こんなにも落ち着いて改善を主張できる点は本当に敬服する」、
●.「もしかしてオレの目に問題でもあるのか?」
などの批判があった。
中国では最近、事実ではない“つぶやき”が500回以上リツイートされると懲役3年が課されるという新たな司法解釈があり、実際に中学3年生が逮捕されている。
そのため、
●. 「大気改善なんてデマだろ? 500回リツイートされているのに捕まらないのか?」
という指摘が非常に多く寄せられた。
北京発布による“大気改善”に関する同つぶやきは、すでに1万回以上リツイートされており、
●. 「500回超えてるぞ! 早く逮捕しろ!」
とのコメントも多かった。
現実が反映されていない今回の発表には中国人も怒り心頭のようだ。
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毎日新聞 2013年10月07日 07時00分
http://mainichi.jp/feature/news/20131007k0000m030105000c.html
中国:大気汚染「最悪」 連休ラッシュを直撃
【北京・石原聖】中国・北京市を中心に6日、大気汚染が6段階で最悪の「厳重汚染」となり、視界不良のため北京国際空港の発着便に欠航・遅延が出る事態となった。
建国記念日「国慶節」の大型連休のUターンラッシュが始まったが、北京と各地を結ぶ高速道路が霧やもやのため一時通行止めとなり、北京市環境当局は外出を控えるよう呼び掛けた。
大気汚染の原因となる微小粒子状物質「PM2・5」による厳重汚染は北京、天津市のほか、吉林、河北、遼寧、山東、山西などの北東部から陝西、湖南などの内陸部にかけて広がった。
北京の世界遺産・頤和園(いわえん)の昆明湖(こんめいこ)には、大型連休前から黄色いビニール製の巨大アヒル「ラバーダック」が浮かべられているが、「霧でかすみ、色が灰色に変わったようだ」と中国メディアが話題にしている。大型連休が終了する7日ごろまで深刻な汚染が続きそうだと予測している。
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レコードチャイナ 配信日時:2013年10月7日 21時33分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=77647&type=0
●深刻な大気汚染でプロゴルフツアーの開始時間、2日連続で遅れる=参加選手はマスク着用―北京市
2013年10月6日、国慶節(建国記念日)期間中の中国北京市では深刻な大気汚染により、同市で開催されていた女子プロゴルフツアー、レインウッドLPGAクラシックの開始時間が遅れるなどの影響が出た。
騰訊体育が伝えた。
3~6日の日程で開催されたレインウッドLPGAクラシックでは、中国の精鋭フォン・シャンシャン(馮珊珊)やステイシー・ルイス(米)など世界トップレベルのプロゴルファーが集うゴルフの祭典だ。
折しも連休期間中ということもあって多くの観客が訪れたが、北京があいにくの天気となり、せっかくのゲームに一抹の心残りが残る結果となった。
大会3日目となった5日、軽度のスモッグが発生した影響で視界が低下し、当初は8時25分だったゲームの開始時間は一時間半遅れの9時55分スタートとなった。
最終日となる6日も北京の大気の状況が依然として悪かったため、再び開始時間を遅らせて11時35分からのスタートとなった。
この影響により、大気汚染を心配してマスクを着用してプレーする選手が続出した。
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レコードチャイナ 配信日時:2013年10月19日 8時40分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=78052&type=0
地球最大の汚染源・中国は地獄に似ている―英誌
2013年10月16日、英経済誌・エコノミストはこのほど、
中国を地球最大の汚染源とみなし、19世紀のロンドン同様、
中国を「地獄」に例えた。
中国は全世界が認める最大の環境汚染源だ。
その中国もゆっくりではあるが環境保護の道を歩み始めた。環境汚染問題を解決することは、中国だけでなく、その他の国にとっても大きな福音だ。
では、中国の環境汚染はどれほど深刻なのか?
19世紀の英ロマン派詩人P・シェリーは、人口が多く、いつもスモッグに覆われたロンドンを「地獄に似ている」と例えたが、現在の中国はまさに地獄だ。
ロンドンは貧困と環境汚染から抜け出すことができたが、中国が英国と同じ道を進んでいるとは思えない。
まず時代が違う。19世紀のロンドンと現在の中国では大気中の二酸化炭素の濃度が格段に違う。
また、中国の領土は英国より巨大で、経済成長のスピードも速い。
中国の大気汚染が他国に与える影響も、これまでのどの国よりはるかに大きい。
今年1月、北京市の大気中に含まれる有毒物質の量は世界保健機関(WHO)の基準値の40倍を超えた。
中国の10分の1の田畑が化学物質や重金属で汚染され、
半数以上の都市で使用されている水は清浄や飲用に適していない。
中国北部の都市は深刻な大気汚染が原因で、住民の平均寿命は5年半も短命だ。
中国政府は国民の批判を恐れ、2570億ドル(約25兆1600億円)を投じて環境汚染対策に取り組むとしているが、
この額は香港の1年間のGDPに匹敵。
また、中国の1年間の国防予算の2倍だ。
中国は世界の40~45%の石炭、銅、鉄、ニッケル、亜鉛を消費。
さらに、中国の工場が排出する二酸化炭素量は1990年の20億トンから90億トンに跳ね上がり、全世界の30%を占めた。
その数字は米国の2倍に相当する。
中国に必要なことは二酸化炭素排出量の削減だ。
エコノミスト誌はその有効手段として、中国政府が民間企業に炭素税を課すことを提案。同時に先進国に対して中国の環境保護政策に積極的な支援を行うよう呼びかけている。
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レコードチャイナ 配信日時:2013年10月24日 14時2分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=78270&type=0
「スカウター爆発級」の大気汚染と中国国営通信社、
農村発のPM2.5が大量発生―中国
●23日、ハルビン市など中国東北部でこのほど“観測限界を超えた”大気汚染が検出された。この猛烈な大気汚染はいくつかの条件が重なって生じたものだが、その一つがなんと農業だという。
2013年10月23日、ハルビン市など中国東北部でこのほど“観測限界を超えた”大気汚染が検出された。
この猛烈な大気汚染はいくつかの条件が重なって生じたものだが、その一つがなんと農業だという。
▼「スカウター爆発」級の大気汚染
ハルビン市では一時、1000マイクログラム・立方メートルを超えるPM2.5を観測。
500マイクログラム・立方メートルを超えた時点でAQI(環境空気品質指数)は最悪値の500と測定される。
そのためハルビン市のAQIは上限の500を指し続けたまま。
「観測限界を超えた」と評されたゆえんだ。
なお一部中国メディアは「爆表」(計器爆発)という表現を使っている。
これはマンガ・ドラゴンボールの戦闘能力を計る機器、スカウターが強敵に遭遇すると計測しきれなくて爆発することから生まれたネットスラング。
「**くんは爆表した」(**くんの能力が一気に上がった)という具合に使うらしい。
ただ大気汚染関連では単純に「観測限界を超えた」という意味で使用されている。
権威ある中国国営通信社・新華社までもが
「ハルピンを包囲するスモッグ、PM2.5 の“スカウター爆発”続く」
というタイトルで報じているのがすごい。
▼突然の大気汚染、その原因は?
さて、中国東北部に突然出現した猛烈な大気汚染、その原因はなんだろうか。
ハルビン市政府は3つの原因があると説明している。
(1).気象条件。
風が弱いほか、逆転層の発生により対流が起きず、水平方向にも垂直方向にも大気が拡散しなくなった。
(2).都市周囲の農地でトウモロコシや小麦の茎が燃やされた煙。
(3).冬季の集中暖房が始まったため、各所でボイラーが稼働し始めたこと。
農家の問題という説明を政府の責任逃れと感じる人もいるようだが、農地での焼却処分はこれまでにも大きな問題となってきた。
2011年には南京市など江蘇省各地を濃霧が覆い、化学工場の爆発があったのではなどとデマが広がる騒ぎとなった。
しかしこの煙、実際には各地で小麦ワラの焼却が始まったことが原因だった。
ハルビン市は現在、さまざまな大気汚染対策を打ち出しているが、その一つに農地での焼却処分取り締まりがある。
現在、農村部に職員を派遣し、焼却処分を取り締まっているという。
東北網は焼却処分が増えた背景についても言及しているが、これがなかなか興味深い。
トウモロコシを手作業で収穫していた時代には茎は燃料にされたり飼料にされたりしていたのだが、機械で収穫すると粉々に粉砕して畑にばらまかれてしまう。
そこで焼却処分が広まってしまった。
また農村にガスが普及したことで、茎を燃料として使う需要はますます薄れてしまった。
●高口康太(たかぐち・こうた)
翻訳家、ライター。豊富な中国経験を活かし、海外の視点ではなく中国の論理を理解した上でその問題点を浮き上がらせることに定評がある。独自の切り口で中国と新興国を読むニュースサイト「KINBRICKS NOW」を運営。
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