●28日、浙江省の杭州湾には中国最大の漁場・舟山がある。しかし、かつては豊富な水産資源に恵まれた舟山漁場だが、近年は隣接する工業施設などから排出される廃水の影響により、漁獲量が激減している。資料写真。
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レコードチャイナ 配信日時:2013年7月30日 8時10分
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国内最大の漁場が枯渇する…工場排水垂れ流しで汚染される杭州湾―中国
2013年7月28日、浙江省の杭州湾には中国最大の漁場・舟山がある。
かつては豊富な水産資源に恵まれたこの漁場、近年は隣接する工業施設などから排出される廃水の影響により、漁獲量が激減している。
現地の今の状況について、中国中央テレビ(CCTV)の経済ニュース番組「経済消息聯播」が伝えた。
現地の漁師の話によれば、現在の漁獲量は5年前に比べて3分の2まで落ち込んだ。
以前であれば出漁して5~6時間もすれば魚が獲れたが、今では魚が網にかかるまでに30時間以上かけて遠洋に出ているという。
浙江省海洋・漁業法執行総隊の陳永祥(チェン・ヨンシアン)副総隊長は、この事実について
「原因はいろいろあるが、海洋環境が汚染された影響がある」
と語る。
現在、舟山漁場を含む杭州湾南岸地域には、中国最大の石油化学産業基地やエネルギー基地、さらには印刷・紡績・電気鍍金など汚染物質排出企業が密集している。
これらの企業が密かに垂れ流している廃水が原因で、近辺の水産資源が激減しているのだ。
同番組の取材時にも廃水を放出している現場に遭遇した。
記者が当該企業の現場責任者に指摘したところ、
「偶然流れ出てしまったもので、量もごくわずかだ」
として故意に行った可能性を否定した。
しかしながら、同省寧波市観光保護局から記者が入手した「環境違反行為改善通知書」には、その企業が廃水を河川に垂れ流しており、その違法行為を直ちに止めるよう求める内容が明記されていた。
杭州湾の貴重な水産資源をこれ以上枯渇させないためにも、関係機関には早急な対応が求められている。
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【自然生態系破壊:中国】